繁殖農家さん(母牛頭数 60頭)のところへ行って来ました。
この方の子牛は、配合飼料を抑えてあり、そんなに大きくありません。
☆配合飼料を抑えてある牛は、子牛が大きくならない と言う意味ではなく、
当たり前ですが、ここらへんは、母牛や血統の問題だったり、飼養管理や環境の問題が大きいです
正直に言って、この方の牛が、子牛セリで高値で売れていたわけではないと思いますが、
素直に飼っていたので肥育農家さんに人気があった と思います。
ただ、今回子牛を見たら、少し、牛が変わっていました。
以前と比べると、ちょっと太っているというか、肉付きが良くなっているというか・・・
そんなに悪い感じはしなかったのですが、なんか悪い予感みたいな・・・
”配合飼料の量を増やしましたか?” と聞くと、 ”やり方を変えました” ということ。
まあ、そんなに増やしていないだろうな、と思ってもう一回聞いてみると・・・
1頭当たり、多いときは1日に、7.5キロ やっているということ。
以前に比べると かなり増えています・・・
この農家さんは、牛飼い歴、30年以上。
もう少し体重を増やして、セリで高く売りたかったから、今年から配合の量を増やしたということ・・・
この農家さんの気持ちはよく分かります。
いろいろ考えた結果の行動だと思いますので、完全に否定はできません。
ですので、肥育農家さんのところへ行ったら、先ずは、粗飼料主体の飼い方になるので、
子牛のセリ前には、ある程度(一応、4キロ目安)粗飼料を食べてていたほうが良いですよ、と伝えました・・・
後日、この方に連絡すると、出荷前の配合飼料の量を落とした ということでしたが・・・
肥育農家さんあっての繁殖農家さんです。
もちろん、繁殖農家さんがいないと肥育農家さんも存在できませんが・・・
なんのために、誰のために、ということを考えてみて欲しいと思います。
もちろん、先ずは、自分の経営です。
再生産できるだけの利益を確保すること が 一番大切かもしれません。
今は、ここが難しくなっているので、余裕が無くなっているというのが現状なのですが・・・
ただ・・・
自分の利益 だけを考えて周りが見えなくなっている方は、何か大切なもの を失ってしまいます。
畜産を取り巻く状況は、厳しくなっていますし、難しい問題なのですが、そういう方をたくさん見てきています・・・