営業マンの放浪日記

ノルマ・・・

岩本尚吾の日記2012/11/06

 

 

” ピンポーン ”

 

 

 

我が家のインターホンが鳴った。  ある日曜日の朝のことだった。

 

 

 

僕の家にセールスの方が来た。  玄関のドアを開けると若い女の子だった。

 

 

 

”今日、札幌から(僕の家から約200キロ離れています)来てるんです。 もし良ければ、00新聞をとって下さい”

 

 

 

ということだった。

 

 

 

こういった場合、どちらかといえば、僕は  ”いいですよ”  と言ってしまうタイプだ。

 

 

 

なぜなら、相手が 女性 だからだ。  ここに、ヤマシイ気持ち!?はない。

 

 

 

いや、やはり、あるかもしれない・・・ 

 

 

 

そんなことは、さておき、こういった光景を目の当たりにすると、

 

 

 

女性なのに(もちろん、男性でもそうなのだが) 飛び込みのセールス って大変だよな、って思ってしまう。

 

 

 

僕も 一応!? 、 営業をしているからだ。

 

 

 

そんなことを考えていると、彼女が、おもむろに お米の袋(1袋 2キロ)を 我が家の玄関に置き始めた・・・

 

 

 

1個 、2個 、3個と・・・

 

 

 

”本当に、今日しかないんです。 新聞取って頂ければ、嬉しいです。 お願いします・・・”

 

 

 

ここからは、ローカルなネタになるのだが、

 

 

 

僕が住む 北海道 の 帯広(十勝地方)では、 十勝毎日新聞 という新聞が 圧倒的なシェアを誇っている。

 

 

 

僕も、この新聞が好きなので、 ”あえて新聞を替える必要はないなぁ” 、とか、

 

 

 

でも、 ”新聞を取ってあげないと 女の子は大変だもんな” 、などと考えていると、

 

 

 

その子が、お米のみならず、トイレットペーパー や ゴミ袋 などの 景品 で攻めてくる・・・

 

 

 

あまりにも 攻めて来るので、逆に!?ちょっと引いてしまい、

 

 

 

”十勝毎日新聞 好きなんで、変更できません。  ごめんね ”  と 言ってしまった・・・ 

 

 

 

そしたら、玄関にあった お米 や 景品 を全部持って彼女は行ってしまった・・・

 

 

 

やっぱり!?、 全部持って行っちゃうんだなぁ、とポカーーーーンとなりましたが・・・ 

 

 

 

 

 

おそらく、彼女には  ”今日中に☆☆件 成約して来い”  みたいなノルマがあったかもしれないし、

 

 

 

もしかしたら、彼女が自分で決めた ノルマ があったのかもしれない・・・

 

 

 

改めて、大変な仕事だなぁ、と思いながら、何のための仕事なのか??とも考えてしまう。

 

 

 

 

 

自分がいて、相手がいる。  周りの方がいるから、自分が存在しているんだ。

 

 

 

周りの方達にしていることは、すべて自分に返ってくる。

 

 

 

良いこともそうでないことも、全部 そうなんだと思う。

 

 

 

 

農家さんとして、考えると・・・

 

 

 

 

自分がいて、牛達がいる。  牛達がいるから、お金を稼ぐことができ、 生活できているんだ。

 

 

 

牛達にしていることは、すべて自分に返ってくる。

 

 

 

高く売れたときも、そうでない時も、 結局 今までやったことの結果なんだ。

 

 

 

 

 

かなり、強引!?だったかもしれないが、

 

 

 

牛達への 環境整備 、飼養管理 など、まだまだ 改善できること があるのではないかと思います。

 

 

 

昨今、肉牛業界に限らず どの業界も厳しい時代になっています。

 

 

 

現状の厳しさを 枝肉単価 や 飼料などのコスト高騰 のせいにせず、

 

 

 

今こそ、牛達のために(お金はかけなくても良いので)、できることをやってあげましょう。

 

 

 

寄ってきた牛達にナデナデしてあげるとか、

 

 

 

”今日も、きちんと喰ってるね。エライ!!”  とか、声かけ一つでも良いと思います。

 

 

 

必ず、牛達は返してくれますので・・・

 

 

 

 

 

結局、すべて、小さなことの積み重ねですから・・・

 

 

 

 

 

新聞勧誘の女の子が、札幌で楽しく過ごしていますように・・・  新聞、取らなくてごめんね・・・