営業マンの放浪日記

冬支度の時期(発酵牛床)

植田秋良の日記2023/12/08

北海道の発酵牛床の現場では、
冬支度の時期を迎えました。

 

発酵牛床における冬支度とは、
敷料を多め(30㎝前後)に入れ、
発酵牛床の状態をより良くし、
これから始まる本格的な厳しい寒さに
備えることです。

(もちろん、冬支度をしなくても
上手に管理できている農場さんも
おられます。
また、酪農や肉牛など畜種や
牛のステージや大きさによって
行う現場もあれば、
そうでない現場もあります)

 

敷料を多めに入れた後、
そのままにする場合と
ロータリーなどで撹拌する場合があります。
(写真は後者の方)

私は発酵牛床の水分が十分に下がっていれば、
どちらでも構わないと思っています。
(水分60%~70%未満)

(農場さんによって、撹拌機があるか無いか、
撹拌作業の労力をかけられるかどうか等、
条件や考え方が異なります)

 

春(3月頃)から秋(11月頃)までは
気温が高いため、
発酵牛床の発酵が促進され、
水分が蒸発しやすくなります。

場合によっては、何もしなくても
良好な状態を保つことが可能です。
(※畜種や牛のステージ、密度、発酵牛床の構造
によります)

一方、
冬(11月頃)から春(3月頃)までは
気温が低いため、そうはいきません。

したがって、
冬期間は冬支度を皮切りに
維持管理方法を替え、
小まめ、かつ多めに
敷料を投入することをお勧めしています。

冬期間の目標は
発酵牛床の凍結を防止すること、
あるいは、凍結しても最小限に抑え、
牛への負担を最小限にすることです。

(極寒地域では凍結を防ぐのは極めて難しいです)

牛が気持ちよく横臥していれば、
牛にとって良いだけでなく、
牛の体温によって、
発酵牛床の凍結を防ぐことができます。

もしも、発酵牛床の表面が凍結し始めたら、
すぐに可能な限り凍結した部分を床出し、
多めの敷料を投入します。

それは、凍結深度が深くなると、
牛が横臥しなくなり、さらに凍結が進み、
悪循環になってしまうからです。

牛が気持ちよく横臥するために
いつも以上に敷料の投入量を増やし、
発酵牛床の水分を60%~70%未満に保ちます。

そのためには
敷料の確保や維持管理にかかる労力が必須になります。
(もちろん神経も使います・・・)


しかし、
現場ごとで条件や環境が異なり、
制約などもあるかと思います。

また、厳しい冬の管理は
言うまでもなく厳しく、大変な作業です。

管理される方は、無理をせず、
どうぞお気をつけて、
できる範囲で行ってください!!