営業マンの放浪日記

発酵牛床(コンポストバーン、バイオベッド)その7

植田秋良の日記2023/10/16

(3)発酵牛床の仕組み

これまで
微生物や発酵、牛ふん堆肥について
お話してきました。

少し前置きが長くなりましたが、
いよいよ本題に入ります。

(前置きが長くなったのは、
発酵牛床の土台となる重要な事だったからです)

ここでは
発酵牛床の仕組みについてお話していきます。

発酵牛床の仕組みは、とてもシンプルです。

まずは下の図をご覧ください。

 

発酵牛床は
ふん尿を発酵させてつくられた牛床です。

言い換えると、牛ふん堆肥の牛床です。

ふん尿を発酵させること(堆肥化)により、
起こる現象(得られるメリット)は、

❶病原菌を死滅又は抑制できる
❷臭気が減少する
❸ハエの発生が減少する
❹体積(カサ)が減少する
(水分の蒸発や有機物の分解)
❺敷料(戻し堆肥)として再利用できる
❻圃場へ還元した時、土壌への負荷が少ない
 (※圃場の地力や地質、還元する量にもよる)

などが考えられます。
(ブログ発酵牛床その5より)

発酵牛床とは
それらの現象(メリット)を
活用した牛床管理方法なのです。

それぞれの現象を簡単に解説いたします。

1.病原菌の抑制
多種多様な微生物が共生することにより、微生物叢(バランス)が安定します。その結果、病原菌の抑制にも繋がることが考えられます。

2.発酵熱の発生
微生物(特に好気性菌など)が活発に活動することにより、発酵熱が発生します。(牛舎内の温度にも影響を受けます)

3.臭気の軽減
微生物が有機物を分解する(食べる)ことにより、臭気(香り)が発生します。発酵している場合は、人にとって良い香りが漂い、臭気が減少します。腐敗している場合は、その逆になります。

4.水分の蒸発
発酵が促進されることにより、水(水分)や二酸化炭素なども生成されます。それらは、水蒸気となって大気中に放出されます。

5.ハエの抑制
前述したように発酵している場合は、臭気が減少します。その結果、ハエが寄り付きにくくなり、抑制に繋がります。
(ハエは、腐敗していて悪臭がする場所に、多く発生する傾向)※注:ハエの種類にもよります。


以上、
発酵牛床の仕組みについてのお話でした。


次回は、牛ふん堆肥と発酵牛床の違いについてです。

乞うご期待です!