営業マンの放浪日記

発酵牛床(コンポストバーン、バイオベッド)その5

植田秋良の日記2023/07/30

(2)牛ふん堆肥

堆肥とは、
落ち葉や稲わら、動物の排せつ物などを堆積し、
発酵させてつくられたものを指します。

できた堆肥は、
田や畑の圃場に還元され、
有機物の供給という側面だけでなく、
物理性の改善や微生物叢の豊かさにも繋がります。

その結果、
作物の収量増加や品質向上が期待できます。

養牛農家さんでは、
必ずふん尿を農場外へ持ち出さなければなりません。

ふん尿(敷料と混合)をそのまま、
あるいは発酵させる二つの選択肢があります。

牛のふん尿を発酵させるメリットは、
❶病原菌を死滅又は抑制できる
❷臭気が減少
❸ハエの発生が減少
❹体積(カサ)が減少
❺敷料(戻し堆肥)として再利用できる
❻圃場へ還元した時、土壌への負荷が少ない
 (※圃場の地力や地質、還元する量にもよる)

などが挙げられます。

一方、デメリットとして、
❶手間がかかる(切り返しなど)
❷場所(切り返し又は保管)がいる
❸敷料代がかかる(水分調整に必要な場合)
などが挙げられます。

さて、
牛ふん堆肥は、
牛のふん尿と敷料を混合し、
発酵させてつくられたものです。

牛ふんをさらに具体的に見ていくと、
その内訳(水分を除く)は、
❶未消化物
❷腸内に棲む微生物(又はその死骸)
❸腸の粘膜や腸壁が剝がれたもの
などです。

それらの原料を使い上手に発酵させるためには
微生物たちが働く環境を整えなければなりません。

このことは、牛ふん堆肥に限らず、
発酵物をつくる上では欠かせないことです。

微生物が働くためには、
(ここでは、すなわち発酵する条件を整えるためには)
以下の事柄がポイントになります。

❶まず有用な微生物が存在するかどうか
❷微生物の有用なエサ(有機物など)があるかどうか
❸水分(湿気)
❹温度
❺通気(酸素の有無)
❻発酵期間

などです。

牛ふん堆肥のつくり方については、
様々な方法(考え方)があります。

私は、農場に合った方法を見つけて
行うことが良いと思っています。

ただ、是非、皆さんに紹介したい
簡単なポイント(方法)があります。

それは、
私の師匠(弊社顧問の佐藤隆司氏)から教わったことです。

次回は、
その内容(つくり方・簡単なポイント)を紹介いたします。


乞うご期待です!