営業マンの放浪日記

とある離島にて①

植田秋良の日記2023/02/24
先月、とある離島に初めて訪れました。
 
とても、とても素敵で素晴らしいところでした。

離島(人が住む4つ)には繁殖農家さんが点在。
軒数は少ないですが肥育農家さんもおられます。

ほぼ全ての農家さんが通年、放牧主体で牛を飼養。
島にある山の面積の多くが放牧地になっています。
 
放牧地には繁殖牛だけでなく、
授乳中(母乳)の子牛(3~4か月齢頃まで)も一緒です。

ただ、冬になると寒くなる上、牧草などの生育が良くないため、
子牛のみ舎飼い(又は併用)にする方もいるようです。

私が訪れた時期は真冬でしたが、
とある農家さんでは母子ともに放牧していました。

聞くところによると、
今回初めて冬期間に子牛も放牧したとのこと。
 
毎日、見回りを兼ねて濃厚飼料などのエサも給餌。
写真のように発育状態は良好のようでした。
 
また、この時期、繁殖牛にも牧草を補充(草架は手作り!)。
繁殖牛の状態もやはり良好のようでした。


放牧されている風景を眺めると、
あらためて牛にとって最も良い環境の一つと感じました。
(もちろん舎飼いにおいても最も環境が良い現場も沢山あります)

草を求め自由に野原や放牧地、山地を歩きまわることにより、
牛の足腰が強くなるだけでなく、
日光を浴び、新鮮な空気を吸うことができます。

また、草だけでなく土(土壌)を舐めることができるため、
微量ミネラルや土壌微生物などを摂取することにより、
自らの体調を整えることが可能になりますね!

その結果、心身ともに健やかな状態になり、
繁殖向上や疾病減少に繋がっているのでないかと思います。
《ただし、春から秋頃までピロプラズマ病対策(マダニなどが媒介)として、定期的に駆虫(バイチコール)することが必須とのこと。》

人にとっても省力化になります。
もちろん放牧地の管理等など色々と手間はかかりますが、
舎飼い時と比べ、牛舎内の床出しや堆肥の圃場散布などの作業が
大幅に削減できます。

さて、離島での素牛セリは
年に3回(4か月に1度)行われます。

このように放牧で足腰が鍛えられた素牛は
肥育農場さんでどのような肥育牛に仕上がるのでしょうか?

とても興味があり、気になるところです。


そして・・・なんと、
離島で育った素牛のみを集めた枝肉共励会が開催されていました!


次回に続く・・・!