先日、とある農場さん(和牛繁殖約80頭)にお伺いしました。
この農場さんでは、コストや労力を抑えつつ、
安定した牛づくりを実現されていて、
私が知る限り、最も上手に経営されている農場の一つです。
例えば、哺育~素牛出荷まで牛を一つの牛舎で管理する
ことです。
(上記の写真)
保温(哺育牛)と換気(育成牛)のバランスを調整すること
が難しい反面、一連の作業効率の向上や牛の観察に目が届き
やすい、といった利点があります。
牛の移動もスムーズにできます。
そのほかに、1日1回の哺育回数、大きめの草架を育成牛の
飼槽の上に設置するなど、工夫されているところが随所に
見られます。
また、この牛舎を建てる際、コスト削減の為、
給餌通路(写真中央)を除き、基礎コンクリートを打たず、
土間にしました。
給餌通路のみ基礎コンクリートを打った理由は、
牧草を押して運ぶ時のことを考えたからです。
土間にしたハッチ(写真左)や育成牛のマス(写真右)は
今のところ、デコボコになっておりません。
それは、哺育、育成牛が母牛などに比べ体重が軽く、
足で土を掘る力が弱いからではないかとのことでした。
ただ、床出しする際、コンクリート床に比べ、全てきれいに
除糞することができません。
しかし、そのことが新たに排泄される糞尿と投入される敷料
(麦わら)にとって、種堆肥(種菌)の役割を果たしているか
も知れず、プラスに捉えているとのことでした。
また、コンクリートより、牛床(お腹)が冷えにくい利点も
見逃せませんね!
まだまだ、いろいろな取り組みをされていると思いますが、
今回は以上のご紹介となりました!