腸内細菌が脳に対して なんらかのアプローチをしている・・・
ある本を読んでいると そんな風に書いてありました。
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「人間などの動物の社会性を生んだのは、もしかしたら細菌たちではないか」と。
無菌マウスは社会性が低く、単独行動を好みます。
しかし、腸内に細菌を移植すると、他のマウスとよくコミュニケーションを取るようになります。
このことを細菌の立場で考えてみると、興味深いものがあります。
細菌は生き残るために、動物の腸という環境を見つけ、そこに住み着き増殖しました。
腸の中は、温度や湿度も安定していて、定期的にエサがもらえる理想的な住処です。
しかし、その動物が死ぬと、細菌も死んでしまいます。
繁栄していくためには、一つの個体から別の個体へと移る手段が必要です。
そこで、動物の腸内でさまざまな物質を作り出し、
脳に働きかけて社会的行動を促したのではないか、というのです。
複数の動物が群れをなして同じ空間で生活することで、細菌はひとつの個体から、となりの個体へ、
そのまたとなりの個体へと増えながら広がっていくことができるのです。
そして、このことは動物から見ても、利点があります。
集団で社会生活をすることで、
まわりの個体から、より多くの種類の細菌をもらうことができるのです。
腸内フローラにとってより多くの種類がいることが大切という話は・・・(省略)
そうした動物と細菌の相互の利益が、これほど密な関係を築き上げたのかもしれません。
☆ ”腸内フローラ10の真実” 《著者 NHKスペシャル取材班》 より
腸内細菌と脳の研究成果の多くは 今はまだ動物実験段階のようですが
遠くない未来に、
動物だけでなく 人間の腸内細菌と脳の関係が 解明されるのかもしれませんね・・・
あっ、次こそは現場の話を書きたいと思っています。