上川管内のT農場(和繁40頭規模)にお伺いしました。
昨年の秋から発酵床を開始して冬を越しました。
発酵床にしたのは哺育、育成、母牛の一部です。
Tさん曰く、
「発酵床を始めて約5か月経ち、冬も越しましたが、
今のところ、良いことばかりです!」
とのことでした。
具体例を挙げますと、
① 哺育育成牛の疾病減少や個体のバラツキが改善
② 母牛の発情の明確化、種付きが良くなった
③ 牛がのんびりして、おとなしくなった
④ 以上の結果、Tさんご夫妻の気持ちや労力に余裕がでてきた
今回、既存の牛舎を改築して約500万円の費用が掛かりましたが、
確実に費用対効果があるとのことです。
とは言っても、もちろん良いことばかりではなく、
常に発酵の条件を整えることが重要で
しかも容易ではありません。
条件とは、
① 健康な糞 (ルーメン発酵の安定が不可欠です!)
② 適度な水分 (乾き過ぎず、グチャグチャになり過ぎず)
③ 通気性 (嫌気状態と好気状態のバランスを!)
④ 温度 (牛の体温、日光、発酵安定により保たれる!)
などです。
土地の気候、気象、牛の密度、手に入る敷料、
メンテナンスにかけられる労力、などなど
現場によってまちまちなので、
それぞれにあったやり方を見つけ出すことが重要です。
最後に、
T農場さんは次にパドックを整備する予定とのことですが、
ますます牛の健康が増進されるに違いありません。
T農場さんの今後のご活躍を祈っております!