By 植田秋良 on
2021/01/08 11:02
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、1月6~7日の2日間、南北海道肉牛市場が開催されました。
上場頭数は1,406頭(メス552頭、去854頭 ※素牛のみ)で
前月より320頭減でした。
主な種雄牛は以下の通りです。
勝早桜5 192頭
福之姫 129頭
愛之国 125頭
美津照重 97頭
諒太郎 64頭
若百合 59頭
美国桜 56頭
鈴音 48頭
秋忠平 45頭
平均価格は以下の通りでした(税込価格)。
メス 725,888円(前月701,063円、前々月657,434円)
去勢 850,377円(前月835,745円、前々月764,828円)
前月と比べてメス約2.5万高、去勢約1.5万円高でした。
今回は高値だった前月以上の相場となりました。
年末に高騰した枝肉相場の影響などでしょうか。
内容は、前月同様、1日目の序盤から2日目の終盤まで高値でした。
去勢は50~100万円過ぎの間で推移し、
70万円台が中心で、80万円以上も多くみられました。
100万円越えも何頭か出ました。
メスは40~90万円前後の間で推移し、
60万円台が中心で、70万円台も多くみられました。
1代祖安福久は90万円前後でした。
高値だったのは前月同様に去勢、メスとも、
安福久や美国桜絡みの勝早桜5、福之姫、若百合などでしたが、
上記に当てはまらない表現型の良い牛(肋張り、体高、健全な増体)なども、80万円を超えていました。
それでは参考までに、いくつか販売された牛の結果を
お知らせします。(セリ価格)
【メス】
安福久-第1花国-安平 285日275
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By 植田秋良 on
2020/12/25 9:30
H農場さんにお伺いしました。
かさ上げ式の発酵牛床を始めて10か月が経過しました。

発酵牛床は、子牛ハッチ、育成舎(離乳~肥育前期頃)
にて、活用しています。

最初は発酵熱がある中熟堆肥を土台にし、
発酵牛床の水分や通気、牛の状態を見ながら、
オガクズの投入や撹拌を実施してきました。
また、最近は近くの落ち葉を集めて大量に投入したり、
(※落ち葉には枯草菌がいっぱい生息しています)
撹拌後は少し時間をおいて牛を入れたりと、
(※しばらく通気を維持することで好気性菌を活性!)
色々と工夫をして、良好な状態を保っておられます。
発酵をよく理解されていますね!

1マスの広さは、幅3m×奥行6m=18㎡です。
4頭いますので1頭当り4.5㎡の広さです。
ただ、発酵牛床は奥側の半分のみとなります。
発酵牛床の厚さは、手前30㎝~奥50㎝程で、
発酵熱の維持、土のような香り、フカフカな状態を
保っています。
(発酵牛床を活用する場合は、牛の密度とともに
発酵牛床の体積量の多さがポイントになります。)
その結果、
牛の横臥時間が増え、牛の状態も良いだけでなく、
床出しの労力が大幅に削減され、省力化に一役買っています。
H農場さんの発酵牛床は、時間が経つに連れて、
どんどん良くなっています。
今後が楽しみです!
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By 植田秋良 on
2020/12/24 16:36
K農場さんにお伺いしました。
かさ上げ式の発酵牛床を始めて1年が経過しました。

発酵牛床の活用は、主に離乳~素牛出荷までのマスです。
この1年間、発酵牛床の水分、通気状態を見て、
敷料(オガクズ又はモミガラ)の投入や撹拌作業(テーラー)
を行ってきました。
その結果、発酵牛床の厚みが出て、発酵が安定し、
発酵温度の維持、土のような香り、ふん尿の分解具合などの
変化があらわれています。
もちろん、牛の状態も上がり、床出しにかかる労力も大幅に
削減され、省力化に一役買っています。

1マスの広さは、幅2.5m×奥行5m=12.5㎡です。
2頭入っていますので、1頭当り約6㎡となります。
ただ、発酵牛床を活用しているのは、奥側の半分のみ
となります。

1マスのみ自家保留した未経産牛を1頭入れていますが、
発酵牛床の手入れは、ほとんど何もしなくても良好な状態を
保つことができるそうです(下の写真)。

K農場さんは、とても上手に発酵牛床を活用されています
ので、今後が楽しみです。
乞うご期待です!
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By 植田秋良 on
2020/12/04 11:49
12月2~3日の2日間、南北海道肉牛市場が開催されました。
上場頭数は1,726頭(メス720頭、去1,006頭 ※素牛のみ)で
前月より9頭増でした。
主な種雄牛は以下の通りです。
勝早桜5 220頭
福之姫 199頭
愛之国 138頭
美津照重 114頭
美国桜 75頭
若百合 68頭
幸紀雄 59頭
鈴音 58頭
諒太郎 56頭
※少しずつ福之姫、若百合、鈴音が増えてきました。
平均価格は以下の通りでした(税込価格)。
メス 701,063円(前月657,434円、前々月606,077円)
去勢 835,745円(前月764,828円、前々月713,238円)
前月と比べてメス約5万高、去勢約7万円高でした。
今回は、1日目の序盤から2日目の終盤まで高値でした。
相場は、去勢が50~100万前後の間で推移し、
前月より80~90万円台が多くなった印象でした。
メスが40~70万円前後の間で推移し、
繁殖用は70万前後~80万前後、
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By 植田秋良 on
2020/11/30 13:53
先日、A農場さんへお伺いしました。
A農場さんでは、新しい牛舎を建て、
今年の夏ごろから掘り下げ式の発酵牛床を活用しています。
掘り下げ式とは写真右の発酵牛床部分を1mほど掘り下げ、
側面のみコンクリートで囲み、下から火山灰、粉炭、バーク、
中熟堆肥を地上の高さまで投入することを言います。

広さは約300㎡(約10m×約30m ※採食通路を含む。
ただし、採食通路は通常の基礎コンクリート)です。
仮に繁殖牛1頭あたり10㎡の広さを確保しようとすれば、
30頭ほど飼養できます。
今はまだ、少しずつ牛を入れていまして、頭数が少ない状況ですが、
近いうちに頭数が増えるとのことです。
今後は、パドックを併設し、発酵牛床にかかる敷料コストや労力軽減などを図る予定です。もちろん牛のストレス軽減にも繋がります。
A農場さんの今後が楽しみです!
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By 植田秋良 on
2020/11/30 10:13
先日、帯広市にて、
年に一度、北海道で開催される最も大きな枝肉共励会、
令和2年度 北海道枝肉共励会(黒毛和牛の部)が
開催されました。
北海道の各地から去勢、メス合わせて141頭が上場され、
熱い戦いが繰り広げられました。
全体の相場は、全国各地の相場のように、
まずまず高かったようでした。
それでは、下記に入賞牛の結果をお知らせいたします。
【最優秀賞】
去勢 28か月齢 好平茂-安福久 枝重461㎏ BMS12
ロース68 バラ8.7 皮下2.3 単価5,010円
枝肉金額 2,309,610円
【優秀1席】
去勢 27か月齢 第1花藤-平忠勝 枝重552㎏ BMS12
ロース96 バラ8.7 皮下1.5 単価3,240円
枝肉金額 1,788,480円
【優秀2席】
去勢 33か月齢 耕富士-勝忠平 枝重576㎏ BMS12
ロース95 バラRead More »
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By 植田秋良 on
2020/11/06 14:50
11月4~5日の2日間、南北海道肉牛市場が開催されました。
上場頭数は1,717頭(メス744頭、去973頭 ※素牛のみ)で
前月より25頭増でした。
主な種雄牛は以下の通りです。
勝早桜5 260頭 (前月262頭、前々月262頭)
愛之国 187頭 (前月174頭、前々月207頭)
福之姫 182頭 (前月187頭、前々月172頭)
美津照重 126頭 (前月103頭、前々月 91頭)
美国桜 70頭 (前月 75頭、前々月 89頭)
諒太郎 67頭 (前月 61頭、前々月 73頭)
百合白清2 54頭 (前月 53頭、前々月 46頭)
鈴音 53頭 (前月 47頭、前々月 18頭)
平均価格は以下の通りでした(税込価格)。
メス 657,434円(前月606,077円、前々月603,903円)
去勢 764,828円(前月713,238円、前々月714,230円)
前月と比べてメス、去勢とも約5万円高でした。
今回は、1日目の序盤から高値でした。
去勢で、おおむね60~100万円前後の間、
雌で、おおむね40~70万円前後の間で推移していました。
高値だったのは、安福久や美国桜絡みの勝早桜5、福之姫、
百合白清2などでした。
去勢の高値は、前月より80万円以上が増えて、
90万円も多くみられました。
メスの高値は、繁殖用100万円以上が数頭(1代祖が安福久)、
つづいて70~80万円前後(若百合、勝早桜5など)でした。
それでは参考までに、いくつか販売された牛の結果を
お知らせします。(セリ価格)
& ...
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By 植田秋良 on
2020/10/26 14:20
今年の2月頃から、
既存牛舎(コンクリート床)にて、
かさ上げ式の発酵牛床を活用し始めたA農場さんに
お伺いしました。
A農場(和牛繁殖経営)さんは
母牛、子牛など全頭にアースジェネターを給与されています。
(子牛は生後すぐに直接、鼻面につけて給与!)

発酵牛床の活用により、
牛が良く寝て、毛づやが良くなり、便の状態が安定した、
等の効果を実感されています。
発酵牛床の状態は、しっとりフカフカで、
ほんのり暖かく、とても良い発酵を保っておられます。
(敷料は稲ワラ。お米の収穫直後はモミガラも併用。)
ただ、高温が続いた今年の(北海道の)夏は、
発酵牛床の温度が高くなり、
牛舎内の室温も高くなった影響で、
牛がバテぎみだったようです。
対策として、
換気扇(扇風機)の設置を予定しているとのことです。
北海道の夏は「涼しく、短い」という印象を持たれますが、
だんだんと暑くなってきて、
暑熱対策が必要になってきました。
今後、
発酵牛床の現場でも十分に注意していきたいと思います!
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By 植田秋良 on
2020/10/12 10:39
10月7~8日の2日間、南北海道肉牛市場が開催されました。
上場頭数は1,742頭(メス702頭、去1,040頭 ※素牛のみ)で
前月より51頭増でした。
主な種雄牛は以下の通りです。
勝早桜5 262頭 (前月262頭、前々月226頭)
福之姫 187頭 (前月172頭、前々月145頭)
愛之国 174頭 (前月207頭、前々月155頭)
美津照重 103頭 (前月 91頭、前々月101頭)
美国桜 75頭 (前月 89頭、前々月 79頭)
諒太郎 61頭 (前月 73頭、前々月 71頭)
幸紀雄 56頭 (前月 67頭、前々月 74頭)
百合白清2 53頭 (前月 46頭、前々月 46頭)
平均価格は以下の通りでした(税込価格)。
メス 606,077円(前月603,903円、前々月622,979円)
去勢 713,238円(前月714,230円、前々月735,477円)
前月と比べてメス、去勢とも、ほぼ横ばいでした。
相場は前月と同じような感じでした。
(今回は1日目のみ見学しました。)
内容は、去勢で40~90万円前後の間、
雌で30~70万円前後の間で推移していました。
依然として、安福久や美国桜絡みの勝早桜5、福之姫など
が高値でした。
繁殖用のメスは100万円以上が数頭(1代祖が安福久)、
60~70万円前後が中心でした。
それでは参考までに、いくつか販売された牛の結果を
お知らせします。(セリ価格)
【メス】
安福久-平茂勝-飛騨白清
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By 植田秋良 on
2020/10/05 16:49
おそらく多くの農場さんで、
牛道やパドックの泥濘(でいねい)化に対して
悩んでいるのではないかと思います。

好天が続いて乾燥すれば問題ありませんが、
雨の日が続くと、たちまち問題化します。
異常気象が続く近年では、特に注意が必要です。
私が現場を回っていて、
対策として有効なこと(物)は、
① 火山灰などを投入して、
・中央を高くしてカマボコ状にする

・高低差をつける

※いずれも水を低いところへ移動させる
② スノコや牛床ゴムマットを土の中に埋める
③ アグリハイロード(ファームエイジ株式会社)の活用
などが挙げられます。
ただし、農場さんによって環境条件が違うため、
効果も違ってくるかもしれません。
農場さんごとで色々と吟味する必要があるかと思います。
また、現場を回り、
有益な情報を得ることができれば、お知らせいたします。
乞うご期待です!
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