営業マンの放浪日記

和歌山県にて

植田秋良の日記2024/04/08

少し前(2月)のことですが、
和歌山県の現場を巡回してきました。

まず、
県内唯一の子牛市場である
熊野牛子牛市場を見学。

 

ちなみに
熊野牛とは
和歌山県における黒毛和牛のブランド牛のことです。

 

その名のとおり
和歌山県南部「熊野地方」にて
昔(旧藩時代)から飼われていた和牛で、農耕用の貴重な労働力として活躍していたとされています。

市場は約2か月半ごとの開催。

この日の上場頭数は87頭でした。
(メス36頭、去51頭)

主な種雄牛は
福之姫、貴隼桜、関平照、福増、茂晴花、百合白清2など。

2ヶ月半ごとの開催のため、
出荷日齢が
210日前後~310日前後と
幅が大きく、
当然価格差があり、
牛のバラツキも見られましたが、
福之姫産子を中心に
状態の良い牛もいくつか見られました。

 

この日の平均価格(税込価格)などは
以下のようになりました。

メス 454,000円(前回比69,973円高)
(最高577,500円、最低282,700円)
※平均日齢266日 体重263㎏

去勢 494,732円(前回比9,403円高)
(最高651,200円、最低275,000円)
 ※平均日齢267日 体重293㎏


相場は
前回より上がったものの、
(前回12月は購買者が少なかったようです)
まだまだ厳しい状況でした。

興味がある肥育購買者の皆様には
是非、一度来場して頂ければと思います!
(次回は4月23日〈火〉です)

さて、
セリが終わった後日、
県内の現場を数件巡回しました。

なかでもN農場さんは
牛の状態が群を抜いて良好でした。

 

Nさんは10年ほど前に
酪農から和牛繁殖経営に転換。

繋ぎ牛舎をリフォームされ、
上手に牛を飼養されていました。

 

哺育は自然(親付け)哺育。

哺育牛の良い発育状況から、
母牛の状態の良さが伺えます。

 

育成牛は肋張りが充実。
嗜好性が良さそうな粗飼料が沢山給与されていました。

県内では
購入粗飼料に頼る農家さんが多く、
素牛価格の低迷が続く中、
コスト削減の一環として、
粗飼料の給与量を減らしている方もみられました。
(もちろん、給与量を減らしていることは
農家さんの経営手段の一つであり、否定するものではありません)

しかし、Nさんは
そんな状況にもかかわらず、
前述したような充実した管理をされ、
(粗飼料コストや手間をかけ)
良い素牛に仕上げ、
セリでも購買者から高い評価を得ていました。

(もちろん、わかってはいても
全ての方ができる状況ではないことは
言うまでもありません。)

まだまだ厳しい情勢が続きますが、
(地域差もありますが)
Nさんの
今後益々のご活躍を願っております!!


以上、和歌山からでした!